みのもんたの日常

みのの朝は早い。アスベスト100㌫の毛布を引き剥がし、+イオン発生器の電源を入れる。昨日、しこたま飲んだメタノールの酔いは完全に抜けている。程なく、芳しい排ガスの香りが漂う中、みのは起き掛けに輸入禁止の中国産ダイエット茶を沸かして飲み、胃を活性化させる。とりあえず、トランス型脂肪酸たっぷりのマーガリンを塗った遺伝子組み替え小麦100㌫のトーストを焼く。トーストが焼きあがるまでに有機水銀の目薬で目を覚まし、色とりどりの中国産野菜のサラダを冷蔵庫から取り出す。特にチコリのまるでワックスを掛けたような鮮やかなツヤが目に映える。
ついでに、昨日のおかずの残りである奇形魚をカネミ油でカラッと揚げたフライを発砲スチロールのトレイにのせて電子レンジで暖める。一緒にアメリカ産牛の骨髄煮込みのスープを暖めなおす。その間、水分補給のため、淀川で採取したミネラルウォーターで喉を潤す。重金属のコクがなんとも言えない。特にカドミウムは骨身に染み入るようだ。
先ほどのダイエット茶で使ったお湯を再沸して煎れたブラックコーヒーにアステルパームを山ほど入れて飲み、一息つく。同時にタール1200mgのメンソールタバコに火をつけ、まだ来たばかりで暖かい朝刊を開き、ニュースチェックを始める。暖め終わった骨髄スープを飲みながら経済欄を読んでいるうちに電子レンジのタイマーが鳴る。取り出したフライのトレイの底にたまった汁をすすりながら、真っ黒になったフライをほおばり、色鮮やかなサラダをつつく。
朝食を終え、着替え終えたみのは最近効き目の薄くなったウラン鉱石のブレスレットを新品のセシウム60のブレスレットに替え、ダイオキシンサプリメントを2錠飲み、サッカリンのど飴をポケットに入れたところで、マネージャーの運転する車のクラクションが聞こえた。
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「奥さん、ここ大事。毎日コラーゲンを取るためには毎日ナニナニを食べなさいと、コレ、なんだか分かります、黒沢さん?」