ビリー・ミリガンと24のサブアカ

あなたはいつもどおり、ダイアリーの編集ボタンを押すと、
珍しいことにコメントがついていた。いつもなら、数アクセスのリファ
しか、見あたらない編集画面に見慣れぬidによるコメントがついていたのだ。
「いつも読んでます。これからもがんばって下さい」
訪問者の少なさからある種の寂しさを感じていたあなたは、
そのコメントに感激し、そのidをクリックし、そのユーザのダイアリー
にお礼のコメントをした。
その日から、あなたはそのユーザと親しくお互いの身の上話などをするように
なった。そのユーザは身内がなかなか自分を表に出させてくれないと
愚痴をこぼしていた。同じようにあなたは、最近、ちょくちょく
物忘れがあることなどを面白おかしく話し、お互いに何でも気軽に話す事が
できるような親しい間柄になっていった。
しかし、ある日、ちょっとした口論がきっかけで、そのユーザから執拗な
嫌がらせコメントをつけられる様になった。
やがて、そのユーザはあなたの命を脅かすようなコメントを
つけ始めるようになり、恐怖を覚え始めたあなたは警察に連絡し、
そのユーザのipアドレスと発信者を調べてもらうことにした。
再び、嫌がらせコメントを受けたあなたはすぐに教えてもらった
警察関係者に電話した。担当者である刑事はそのユーザのipアドレスから発信場所を
今すぐ調べてくれることを快諾し、数分後にそれは判明した。
しかし、その知らせは意外なものだった。
「今すぐ、そこから離れて下さい!」
あなたは意味が分からず、担当者に詳細を説明してくれるように頼んだ。
すると、その答えにあなたは慄然とすることになる。
「その書き込みがなされた場所はあなたの家の2階なんです。」
あなたが使用してるいPCは2階にしかない。ということは侵入者が
すぐ近くにいるということなのか?
しかし、刑事はこう付け加えた。
「犯人のidはあなたのサブアカなのです!」