「お前のネタが好きだからって、あたしにお笑い教えたのアンタじゃない!」

海辺の町に暮らす脇下薫はがんばればがんばるほど脇からスウェーデンかどっかのシュールなんとかの缶詰みたいな刺激臭を発するという奇病(WAK)を抱えていた。そのために脇汗が引くと活動をはじめ、脇汗が出ている間に眠ると言う通常の人々とは逆の生活を送っていた。 それでも彼女は自分を支えてくれる家族、親友(鼻栓常備)の暖かい絆に支えられ、毎日を楽しく生きていた。 そして、何よりも「お笑い」という大切な宝物を持ち、ネタ披露に生きがいを感じていた。 そんなある日、彼女がいつもの公園でストリートお笑いライブをしていると、いつも彼女が家の窓から見ていた一人の少年が偶然にも通りかかる。そして、その少年との出会いで彼女の脇汗の成分は大きく変わっていく。お笑いライブ会場で次々と倒れゆく観客、パニックに陥るスタッフたち。二人の出会いは思いもよらない人類滅亡のカウントダウンであった…。