かの気高き胸に抱かれて

「Siroutsよ、起きなさい。起きるのだ、Siroutsよ」
私は体を起こし、頭を巡らすと、そこは眩いばかりの光に満たされた、美しい平原のようだった。その吸い込まれそうな青空のはるか彼方から、そのとどろくような声は聞こえた。
「Siroutsよ、お前はこれから二つの道を選ばなければならない。」
私はその声の主に問うた。
「てか、ここはいったいどこでしょうか?」
その声は私の問いにかぶせ気味に答えた。「ここは"はてな平原"だ。」
はてな平原?何ですかここは?」
「それよりおまえは最も重要な問いに答えなければならない。」
アラームが病室にけたたましく鳴り響く。心拍数の著しい低下を示す警告音だ。
「ジョン、大変よ、ケツ圧と脈拍が低下してるわ!!」
「カテリーナ、まずいぞ、すぐに塩化カリウムとネルネルネルネの用意だ!」
「でも、トム、ネルネルネルネはまだ色の変化が第一段階だわ!」「構わない直に投与しよう!」
眩いばかりの天空から届く声は私に二つの選択肢を迫った。
「お前はこのまま、人々に必要のない心配のタネと煩わなくてよい事柄を与えた罪を煉獄にてつぐなうか、さもなくば再び現世にて、贖罪の旅に出るか、ここで選ぶのだ。」
私はすぐに今の状況を悟った。
「わたしが何をしたというのです!」
天空から容赦ない答えが繰り返される。「おまえはブログなどというモノを人々に紹介し、本来あるべき姿から人々を遠のかせたのだ!」
私は反論する。「しかし、ブログがなければ生きていけなかったであろう人々も救いました。」
「それは、お前の思い上がりであろう。その思い上がりが人々から貴重なコミュ行動の時間を奪ったのだ!さぁ選びなさい!」
確かにそうかも知れない。私は深くこうべを垂れながら、自分の進むべき道を選ぼうと声を震わせながら答えようとした。
「では、え、えー・・・と、れんごk」
「おっぱいポローン」
「・・・は?」
「ごめん、実は天国総出のドッキリなの。ごめんな。では引き続き現世をお楽しみ下さい!」
病室ではせわしなく看護師と医師がSiroutsを囲んで処置を施していた。
「仕方ない。身内へすぐに連絡してくれ。」「ですが、Sirousts氏の身内は・・・」「じゃぁ、弟子のあこギ〜ナ氏は?」「彼は日本でブログボランティアを・・・」「くっ。では、できるだけ手を尽くすしかないな。」
徐々に薬剤がチューブを通して静脈に入ろうとした瞬間、異変に気づいたキャサリンが叫ぶ。
「見て!ケツ圧と脈拍が持ち直したわ!!」
「なんてことだ!奇跡だ!奇跡が起きたぞ!」
それは奇しくもクリスマスの夜の出来事であった。
それではみなさん、よいクリスマスを。
メリー・おっぱいポローン